タイト海外通信「SICAM 2015」
10月15・16日とイタリアのポルデノーネで開催されたSICAMを視察してきました。
当日はイタリアらしからぬ曇り空で、時折激しい雨も降り注ぐ悪天候でした。
しかし、会場内は3日目(木曜日)ということもあり、来場客でごった返し昨年よりも盛況であった。
メインエントランス前
●ALPI社(イタリア)
弊社の主要取引先である。
前回のInterzumに比べるとシンプルなブースになっていた。
受付のテープルの腰板にデザイン性に富んだ突板を使用
主にAlpikord(フェノールバッカー強化天然木工芸突板)やAlpirobur(メラミン化粧板)を展示
ゴールド色を塗装してブラッシングしたAlpikord
有名ブランドショップの内装材として採用されています。
ALPI社としては、突板単板での販売よりも加工した化粧板(Alpikord & Alpirobur)に力を入れているように感じられた。
また、Radient(アクリル板を挟んでスライスした半透明の単板)やSilver Rail(アルミを挟んでスライスした単板)など、従来の突板の枠を越えた斬新な製品が増えてきている。
但し、価格的に使用するにはハードルが高いと思われる。
●Tabu社(イタリア)
主に天然木の染色単板を得意とするメーカーである。
ブース内は盛況であった
大判で使用したら面白いデザイン
カラフルな染色単板が多い
●EDILLEGNOTRANCIATI社(イタリア)
ALPI社のイタリア国内の代理店のひとつ
古木・朽木系の天然木突板を得意とする
弊社もInterzumで見つけ興味を持ったORGANOID社の草・花・実などの化粧板を取り扱っていた
●その他
Metaflex社
型押し成型
LATHO社ウッドパネル
MDFなどにベニヤを貼り合わせた化粧板
CONFALONIERI社ブース
色目の傾向はここ数年変化が無く、グレー系・ライトブラウン系が多い
メラミン化粧板もヴィンテージ調の柄が増えている
TOP LINEA社
やはりここもグレー系が主流
Braga社のブースではAlpilignumのDesign Collectionを使用したドアを展示していた
これらの単板は弊社でも取り扱い可能です
弊社の取引先でもある、3B社ブース
ALFA WOOD社の製品
コンクリート調の材が増えてきている
アルミニウムやABSを3次元成型した材(特許出願中との事)
インドの石を薄くスライスしてシート状にした材
カラーの傾向としては、今までのグレー系は相変わらず多かったが、それ以外にライトブラウン系が再び増えてきたように思えた。
木目柄としては、ハーフクラウン(板柾)が圧倒的に多かった。
また、古木・朽木系は相変わらず人気があり、しばらくはこの流れは続きそうである。
但し、ウッド系よりもコンクリート調の材料の方が目に付く感じでもあった。
全体としては、Interzumと違いなかなか新しい製品を見つけるのが難しいが、トレンドを追うには分かり易い展示会である。
2015/11/04